Lugdunum Bouchon Lyonnais(ルグドゥノム・ブション・リヨネ)

 今回は神楽坂です。都内でも頻繁に足を運ぶ場所で、ほぼ100%が飲食です。とても個性的なお店が多いのが特徴ですが、「神楽坂の真髄は裏路地にあり」と思います。文字通り坂(斜面)に発展した街で、メインストリート裏の細い路地と高低差が独特な風情を感じさせてくれます。そして多くの名店がその路地に隠れるように点在しています。また、神楽坂は新宿区だということも知らない方がけっこう多いのではないでしょうか。

 紹介するのはフランス料理ですが、店名の通り、リヨン料理のお店です。オーソドックスなフレンチとはやや趣が異なり、見た目はとても斬新に感じるメニューが多いです。写真でも伝わると思いますが、どの皿もとても手が込んでいて、彩りも鮮やかで丁寧に作り込まれています。一方で、味はというと、リヨンの郷土料理を意識しているのではないかと感じられる親しみやすさがあり、とても食べやすいと思いました。格式や高級感を追っていないところにも好感が持てます。個人的に斬新で驚いたのは2皿目で、オレンジ色をしているのはカボチャです。3皿目は写真ではわかりにくいですが、実はオマール海老が下に隠れていて、今宵のナンバーワンでした。シェフはリヨン出身のフランス人なので、ジャパニーズフレンチとはやはりちょっと違います。価格設定は内容の割には比較的リーズナブルなため、ミシュラン・ビブグルマンを獲得しているお店のようでした。ワインの種類も豊富です。ディナーの時間帯は1テーブル1組だけなので、時間も気にせず、数種類のワインを味わいながらとてもゆっくりと過ごせます。家族や友人との会食にピッタリなお店でしょうか。

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